江戸時代の和箪笥から現代に至るさまざまな痛んだ家具を修復する日々・・・。
日本家具の原点は「和箪笥にあり!」地域独自に育まれた箪笥は、特に個性があっておもしろい。
 
続編・・・かわいそうな時代箪笥
前編「かわいそうな時代箪笥・・・そして」

続・・・かわいそうな時代箪笥
前回、ご紹介した古い衣裳箪笥の塗り替えが完了していた。



画像が鮮明でないため分かりにくいんですが、
木部の痛み・金具のサビなど修復せずにそのまま塗り重ねた箪笥です。
ひどいのなんのって・・・。

この塗装屋さんはある家具屋より塗装を頼まれたのだがこれで納得の行く仕事となったのだろうか?

以前僕が指摘したことが気になり、依頼者の家具屋に再度確認の電話を入れたらしい。
塗装屋「このまま塗装するときれいに仕上がらないけど、本当に大丈夫?」
某家具屋「大丈夫!!予算が予算だから・・・。」

僕から某家具屋にモノ申す!
周りの情報から結構な、それなりの修復代はもらっていると聞く。
家具屋に修復を依頼した方はどんな気持ちで修復を依頼されたのか、定かではないが、これは無いでしょう!
とても残念でなりません。
ご依頼者の思いを察するととてもかわいそう・・・。
修復をするとこんなにきれいに蘇るという、比較対象物がないためにきっとご依頼者はこの仕上りでも
「わぁ〜良かった。きれいになったね。」
と喜んでしまうのでしょうね。

あなたはどう思われます?

技術・知識がない業者が箪笥の修理を引き受けるようなPRは止めて欲しい。
犠牲者が増えるばかり・・・。
残念でなりません。
【2009.03.20 Friday 10:01】 author : やまひょう
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かわいそうな時代箪笥・・・そして・・・
打ち合わせで付き合いのある塗装屋さんに赴いた。
作業場に時代箪笥を発見!
ある家具屋さんからの塗り替えの依頼品らしい。
「どうやって塗るの?」と聞くと、
金具は外さず養生し、木部はサンダーで磨いて塗装するらしい。
手間を掛けずに仕上げるこの作業は出来上がりは期待できない。

余計なことと思いつつ、
「こんなんでお客さん納得するの?」
と意見をぶつけてみた。
「○○家具屋がそれでいいって・・・頼まれたようにするだけ・・・。お客さんからは修理代として結構もらってるって聞くよ。」

そんな話を聞いて驚愕・・・

地元山形にもこんな業者がいるとは驚きです。
修理を依頼したお客様は何も知らないと思うと腹が立ってきました。
技術も無く、知識もないこんな業者は手がける資格がない・・・

続編につづく
【2009.02.12 Thursday 17:21】 author : やまひょう
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【時代箪笥再生の悲劇】 第三話/その全貌があきらかに…
東京在住の佐藤さん(仮名)。
祖母の箪笥を亡き母から受け継いだ。
想いのたくさん詰まった時代箪笥なので大切にしたい思いがあった。
この箪笥を専門の業者に修復再生を依頼したまでは良かったのですが、ここから佐藤さんの悲劇が始まるのであった。

【時代箪笥再生の悲劇】
第一話/相談者の悩み
「こころ苦しいのですが教えて下さい。」
思い出家具工房 時代屋さんに気になるメールが届きました。
亡き母の形見の箪笥をある家具屋に修復・再生を依頼したものの・・・
  ↓
詳しくはこちらから

第二話/更なる悲劇
「再修理の申し出が・・・」
業者から再修理の申し出があり、ようやく届いた。
あまりの仕上がりに笑ってしまい脱力・・・

詳しくはこちらから

第三話/全貌があきらかに
佐藤さん(相談者:仮名)から届いた資料。

そこには『撮りためた画像』・『業者とメールでやり取りした内容』・『業者担当者の説明文』
が盛り込まれていた。

資料をもとに、いよいよ全貌があきらかになる。

【おさらい】
まず、この時代箪笥は佐藤さんの亡き母が祖母から受け継いだ箪笥であった。
長い時を経ているため痛みも多く見える。
思いがたくさん詰まったものだけに修復再生を施してきれいに甦らせたい佐藤さんの切実な想いがあった。
時代箪笥の修復・再生をどこに依頼すればいいのかわからない。
世の中便利になったものだ。
調べるにはやはりインターネットが早い。
調べてみると気になる数社の家具修理業者が見つかったようです。
早速、現状の箪笥を画像添付して数社にメールで問い合わせしたもよう。
その数社の一つに当社も・・・。
検討の結果、宮城県仙台市の某家具屋さんに依頼する事となった。
宮城県は仙台箪笥として全国的にも知られているところでもある。

某家具屋さんとのメールでのやり取り

依頼者
>和箪笥の修理を考えております。
母の形見としてもらうことにしましたので修理が出来るかお聞きしたいと思います。
80年くらい経っていると思われるので所々に痛みが生じております。
修理することが出来るか、出来るとしたらおおよその代金はどの程度になるのかが知りたいと思います。
以上おたずねいたします。

業者:家具屋
>メールありがとうございます。
メールだけですと、申し訳ございませんが金額をお出しできかねます。
写真を送っていただくと助かります。



業者:家具屋
>写真ありがとうございました。大体のお見積りご連絡申し上げます。
民芸箪笥リフォームW1068×D425×H913 表面ケズリ仕上げ(ウレタン塗装)金物塗装仕上げ
¥●●●●●●(税別)送料別途
何卒、ご検討くださいますようお願いします。

依頼者
>塗装を拭き漆にした場合は高額になってしまうのでしょうか?
ウレタン塗装はちょっと抵抗があるのですが。


お電話も含め、
順調なやり取りで○○家具さんに修理を依頼をすることに…。

それから約1ヶ月半〜

業者:○○家具(家具屋)
お世話様です。箪笥仕上がりましたので、ご報告まで。
来週はじめに佐川急便にて送ります。運賃は後日連絡します。


依頼者:
写真ではなく実物を見るのが楽しみです。
自分の亡き後は娘に引き継いでもらいたいと伝えてあります。
到着を楽しみにしております。


しかし、修復を終え届いた時代箪笥が…


依頼者:
本日箪笥が届きました。
早速梱包をそ〜っと外してみました。

抽斗を開けたり閉めたりして見ましたが
誠に残念ですが期待はずれだったといわざるを得ません。
外側の金具を止めている爪が内側にくるのは分かりますが、
爪がしっかり曲がり切れていないためか
抽斗を仕舞うときに引っかかってしまうところが何段かあります。
修理前はスムーズに開け閉めできていたのにと思うと
残念でなりません。
インテリアとして何も入れないのなら気にもならないのでしょうが
実用として使うつもりなので開け閉めするたびに引っかかる
抽斗はいかんともしがたい思いです。
以上当方の正直な気持ちです

業者:
お世話様です。
箪笥の件ですが、率直なご意見ありがとうございました。南様の思いと当方の思いに違いが生じ、このようなことが起きたと思われます。できる限り万全を期したつもりでしたが、南様のご期待に100%そえることができず、誠に申し訳ありませんでした。
当方もお客様の意見を肥やしとし、いい商品をご提供できますよう努力していきたいと思います。
家具も生き物だと思います。また使っていくうちに風合いが変わり、愛着が出てくると思います。どうぞ長い目でみて南様らしい箪笥としてお使いくださいませ。


依頼者:
早速のお返事ありがとうございます。
ところで知識がないので教えていただきたいのですが
金具を打ち付けるところの内側はえぐるのが普通なのでしょうか
また、外枠と抽斗の隙間は修理の場合はごく普通に生じるものなのでしょうか
よろしくお願いします。

業者からの返事が途絶える。

依頼者:
先日お問い合わせしました件についてはお返事はいただけないのでしょうか。
誠意のあるお返事をお待ちしております。

数日後、業者から手紙が届く・・・

実物





【2008.08.05 Tuesday 17:22】 author : やまひょう
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【時代箪笥再生の悲劇】 第一話、相談者の悩み
心苦しいのですが教えてください
家具の時代屋さんに気になるメールが届きました。


その内容というのは
2008/3/5 : 相談者-佐藤様(仮名)
「先日、時代箪笥の修理が出来上がりその仕上がり具合に疑問が生じてしまった。箪笥の修理について知識がなくこのような仕上がりが普通なのか。どの程度が許容範囲なのか判断が付かず悩んでおります。写真を添付いたします。図々しいお願いですが何とぞよろしくお教えくださいますようお願いいたします。」

どういうことでしょう?
実は、ご相談者佐藤さんは他店にて時代箪笥の修理をされたようです。
届いた時代箪笥の仕上がりに納得いかず、ご相談のメールが…。

早速、添付画像から仕上がりを検証してみましょう。!


≪添付画像≫
_菫A
仕上り:抽斗と側板の隙間が大きすぎる気がします。そのまま…

検証:
この隙間は抽斗の木材が縮んだ(痩せた)ことから生じたものです。
長い時を経て現存する時代箪笥に多く見られます。
しかし、修理・再生をするということは新品に近い状態まで復元することだと思います。手間の掛けよう・手を掛けた職人しだいで仕上がりが大きく左右される修理の仕事。
つまりこの隙間は職人の妥協・技術の無さから生まれた結果だと思います。



画像B
仕上り:抽斗が納まる箪笥本体内部で金具(ツボ金具)が飛び出てスムーズに開閉出来ない。

検証:
ちょっと信じられない、あきらかに業者のミスですね。


以上、添付画像から検証させてもらいました。
検証内容をご相談者:佐藤さまへメールにてご回答いたしました。
その後佐藤さんからメールの返信は無く、事の解決が図られたものと思っておりましたが…。

それから、約二ヶ月後再び佐藤様からメールが届いた

2008/5/10 
【先日お聞きした佐藤です。再修理の報告です。】
『ご丁寧にお礼のメールかな』と思い読んで行くと、
ビックリ!!びっくり
業者から再修理の申し出があり修理を終えて届いたものの、届いた時代箪笥に更なる悲劇が…。

この続きは次回
【時代箪笥再生の悲劇】第二話、更なる悲劇 にて
※佐藤さん(仮名)の了解のもと公開いたしております。時代箪笥の修理・再生をお考えの方に佐藤さんと僕からしっかりとした修理前の打ち合わせと業者選びの検討性を強く願う思いが込められております。
【2008.05.19 Monday 18:31】 author : やまひょう
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